料理の一手間が消えると?
料理の一手間がなくなって、便利になってきた。
レンジで、チン。すし酢などの調味。あといろいろ。
働く主婦、主夫は一手間どころではない。
若い人が参加している料理教室のようなものに行ってみると、
若い人は基本が知らないことだらけらしい。
出汁はだしの素が当たり前とか。
おとし蓋などで蓋を落としたというのは結構昔の笑い話。
当然、料理の一手間などもわからない。
料理教室のようなものは一手間を省くことを推奨し、料理されるものの内容も薄いのに結構高価な参加費。
若い人はそれが高価かどうかもわからないだろう。
それが、今の時代。
すし飯を作る場合、すし酢でやればすぐにできる。
合わせ酢という一手間があったよね。
合わせ酢などとは、とんでもない。
母親からの伝授もないので、すべての基本も知らないわけだが。
お寿司などは、家伝来の味というのがあったけど、そんなのは
とっくの昔になくなっている。
テレビでもすし酢のおすしかも。ミツカンのはわかるけど。
NHKの料理番組で、すし飯つくるのに金物のボールでまぜていた。
熱々ごはんを混ぜるのに、木の桶が水分を吸ってくれるので、
おいしさが違う一手間なのだが、この細やかな感覚が
なくなっている。
食はすべてに通じる。
当然、人と人との細やかな気持のやりとり、もなくなっていくだろう。
おもてなし、という言葉も表面だけに過ぎない。
それが現実。