おひとりさまの住まい

居住の集合住宅には、結構おひとりさまが多い。そして、マンションというのはプライバシー第一が建前で、それは当然と思っている人ばかり。エレベーターで会って、お辞儀をするけど、あまり話そうとはしない。


しかし、何かが起こったときには、プライバシーと言ってもねえ。かといって、いつもいつも顔合わせていなければ、というのもねえ。


同じ階のおひとりさまとよく話をしている。話したいなと思うときに、聞いてもらえる存在で、とてもお世話になっていて、おかげさまでおひとりさま生活は申し分ない状態だ。


彼女はこの住宅ができた最初の頃からの居住者なので、多少よく話をされる方も多い。そこで、最近おひとりさまになられた方の話が浮上し、何人かで一緒に食事をしない?ということになった。彼女は、太っ腹な人で、場所も食事も提供される。最後まで残っておしゃべりしたのは、4人だが、楽しくおいしい時間だった。集い発案、提供者に感謝!感謝!だ。


ほどよい関係で、住み慣れた住宅にそのまま住むことができれば、高齢者施設に行かなくてもおひとりさまの老後は安心。そんなことをマンション管理組合で考えてくれたら、ますます結構。でも、そうはいかないのが、世の常。


わざわざ、新しい施設を作らないリサイクルなのに。それに、新しい施設を作っても、人間関係においては一からやり直しなのである。高額はたいて、勇んでそんなところに行っても結局は古巣が一番と気付いて、あとの祭り。そんなアイデアのための予算、行政は考えていないのだろうなあ?