小津映画

小津ごのみ映画の本2冊目。
中野翠さんの「小津ごのみ」は面白い。


小学生から映画をよく見れる環境にあった。日本映画全盛時代。その頃テレビはなく、夕食後の娯楽は映画だ。映画館に行く。映画の券は親の勤め先の関係で無料で手に入り、家も近かったので、母親とよく見に行った。子どもなのに映画なんて、という家庭でもなく、無料でなければ、行かなかったと思うけど。そういう環境だったのだ。


そういうわけで、結構ミーハーだ。東映のチャンバラもよく見たけど松竹だ。それは、小津安二郎の映画の影響が強く、あの世界がとても好きで憧れていたから。私の人生をも左右したかもしれないくらい。


小津好みのインテリア、和服、洋服、女優、男優、会話。スエーデンのベルイマン監督ならこうだろう、という日本人の内面的なものまで中野翠さんが分析している。
インテリアはモンドリアンにも通じるという人もいるとか。全体的に後期の小津映画の世界が好きなんだけど、いいものを見れていたことに感謝。感覚的に結構浸透している部分が多い。


ということは中野翠さんとも好みが同じだ。話がしてみたくなった。同じ年らしい。