スローライフ

藤山寛美」という名前を知っている人は少なくなった。興味の範囲にもよるが30代は知らない。娘さんの藤山直美さんがNHKの朝ドラ「芋たこなんきん」の主役をしていたので、そのお父さん、と言うと「ふ〜ん」という時代だ。


その藤山寛美さんの劇場ビデオをたくさん持っている人がいて、その人の家でそのビデオを見る会をした。参加者は家主と私を除いては5人。夫婦漫才をしている人が前日電話で参加希望となり、予想外のお客さん。昔の喜劇を見る機会があまりないとのことで、主催者側としてはうれしい展開。
見終わっての話も演劇や落語のことなど、家主75歳の観劇経験談も含め、盛り上がる。
夫婦漫才をしている2人にちょっとサワリを見せてもらうなど。


そんな中、スローライフは本当はスローペースなんじゃない?と思うことがあった。50代前半の女性が参加していたが、その人は果たしておもしろかったのかどうか、とても心配だった。すると彼女の感想は「おもしろかった。スローペースが私に、よくあっていて、とてもよかった」ということだ。安心した。
スローライフは、ゆったりとした田舎暮らし、などというイメージのライフスタイルと思われているのが一般的。でもスローライフの真実はスローペースにあるのでは?そしてスローペースは喜劇役者、藤山寛美の間の取り方にあるのでは?


同じバーチャルでも非現実な「セカンドライフ」より、少し前に現実だったスローペースなスローライフを感じる方が、ちょっと現実的かと思ってしまうのは昔人間だからでしょうか。