傾聴ボランティア

一人暮らしの高齢者などの話を聞くボランティアが、増加しているとNHKの「クローズアップ現代」で取り上げていた。
多くの情報量がすばやく流れ、事務処理増で何事も細分化され、人々は細かいことばかり気にして小粒になった、と誰かが言っていた。見渡せば何日も話をしない人が増え、うつ的になる人が激増。飽食の果ての個食、孤立?私達はいつのまにか、精神的に集団を好まないようになっているのか。傾聴ボランティア増は、個食や孤立には限界があることの現象でもある。


傾聴は心理学的手法で、ひたすら聞き、本人が話すことによって自分自身を気づくというものだ。1対1で聞く。1対複数で聞く。ひたすら傾聴もいいけれど、聞く側の意図も含め(心理学的にはあまり良しとされていない)、お互い関心のあることを聞き、話すと楽しくなり、気持が通い合う。


高齢者の場合、えてして昔の話、回想的になる。だが、この昔の話からヒントを得たのが発見隊だ。高齢者が話す内容に、和文化の世界があることを感じながら聞くことで、戦後世代も今に生きる和の良さを改めて考える機会を得る。西洋的な心理学に囚われることなく、聞く、話す、は人を知る、社会を知る、世相を知る、ことになる。


今回行っている子育て世代の発見隊では、各回のテーマで30分程度の話し合いの時間を持っている。ただ、講座としての話を聞き、体験するだけでなく、話すことで親近感が持てる。
異世代と話すことがあまりなくなった現実、環境的にも精神的にも孤立しやすい現実。この現実に少しでも風が吹けばと思いつつも、こんなのでは所詮追いつかないのも、また現実?